マンネリ感を排し、現実感を増したポッターのチラシ
ハリーポッター6作目、『謎のプリンス』のチラシがちょっと面白い。
ロゴが斜めに配置され、バッサリとトリミングされてしまっているのである。ロゴはすごく大事な大事なものなので、普通はむやみやたらに切り刻んだり、まして面積の半分以上が見えてないなどなかなかあり得ないものだが、今回のチラシではそれをやっている。やってしまったのもすごいが、OKを出した方も理解あるなぁと思う。
この手法には2つの効果があると思う。
1つは、現実感を出すことだ。今回の作品では、いよいよ魔法界から人間界までに魔の手が及び、すなわち我々のリアルな世界に魔法の世界が混じりこむことになる。映画予告でも、えらく現実感を増した橋の映像が印象的だ。このトリミングされたロゴは、それらがチラシの枠に入りきらないほどに我々の目の前に迫っていることを表現し、危機感を煽っている。もはや映画の中で起こってる人ごとではないですよ、というワケだ。
もう1つは、ポッターファンにターゲットをより絞っていることだ。6作目となるこのシリーズでは、既に有名になりすぎてダニエルラドクリフ君の顔がハリーポッター化し、アイコン化してしまった。ロゴの切れ端を見てもハリーポッターのロゴと分かるぐらい有名だ。したがって、ポッターのファンなら、ロゴの切れ端とラドクリフ君の顔があればポッターだと分かるでしょ、ツーとカーで通じ合う(既に死語)コミュニケーションでニヤリとするでしょ、というわけである。
6作目になってもう広告のデザイナーもうんざりして自暴自棄になりロゴをトリミングしちゃったのか、なんて一瞬考えたが、ややマンネリ気味のシリーズに新鮮味を与える意味でも面白い手法だと思う。実際、以前のようなメルヘンチックな魔法の映画には興味がなかったが、リアルな世界での映像を観ると少しこの映画にも興味が湧いたので、そういう意味でも新規性を持った宣伝が適しているのかも知れない。




